関 恵のブログ

働くということ

 この春に、仕事も生活も含めて拠点を関西から関東へ移動。それまでは、関西や名古屋で仕事させていただくことがほとんどだったので、関東での仕事のあり方は新しい開拓。

縁ありスウェーデンがらみの仕事をさせていただきつつ、引き続き、ママ医療者支援の仕事も。仕事の子育ての両立というのは私自身も、正直、毎日悪戦苦闘しながらであるが、実際同じように子育てと仕事、あるいは介護と仕事、こういった課題を抱えながら働く人の葛藤や思いも味わいながら、さて、そういう人材をどう生かしていくのか、そこをあらためて考えている。1か月ほどに前にちょうど、「人にやさしい強い会社の作り方」というテーマで話をさせていただく機会があったが、その場にいる医療職の多くは実際にこれまでの人生必至に働き、子育てしてこれれた方々だった。そして今経営に携わる立場の方々。ワークライフバランスとか人にやさしいというような”やわらかい”言葉とは裏腹の非常にリアルで、切実な思いと雰囲気だった。

その帰り道に、あらためて「はたらく」ということを、その意味を考えた。去年からいろいろな戦略をたてながら準備している「はたらく」ということに関する新しいサービスもだいぶできてきた。今は広報関係の準中。「はたらく」ということの価値とか意味とか、そういうベタであるが基本のことをやっぱり追及していこうと思う。

スウェーデン報告①

ぱらぱらとスウェーデンの報告を書いていきたいと思います。

さて、まず訪問したのは、ストックホルムにあるSALARという行政機関。日本でいうところの男女共同参画機関のようなものである。

スウェーデンの子育て支援の柱は、480日間取得できる育児休暇制度だ。この間給与は80%、状況によってはプラスアルファ支給される。また480日間のうち、60日はパパのみとれる権利があるものだ。要は、男性の育児休暇取得を促進するために、半強制的に父親がとるべき期間をもうけているもの(ただし、とらなかった場合の罰則などは特になし。権利消滅のみ)

ママが1年~1年半、パパが半年ほど育児休暇を取得して、2歳までは自宅で自分たちでみるというのがよくあるケースのようだ。2才以降は、保育園にあずけるなど。
逆に、スウェーデンでは1歳までは保育園にあずけることはほとんどない。誰もが家でみる。逆に2才になると90%近くが保育園に預けて仕事に復帰している。

日本の状況をみていると、つい疑いたくなる。
「本当に、パパが、育児休暇とってるの~?」

育児休暇を取得している男性の割合は、全体の8割近い。

「でも、医者とか、そういう職業だったら・・・・・」
と思いきや・・・・、やっぱりYesなのだ。

のちにインタビューする医師はみな、当り前のように育児休暇を半年ほどとっている。彼らのまわりの同僚医師たちも8割くらいはとっているという。
インタビューした心臓外科医の男性はさらりといった。

「医師としてのわたしの代わりはいますが、子供にとっての父親の代わりはいないでしょう(笑)」

彼は二人の子供をもつパパだが、それぞれ半年の育児休暇を取得した。
週に半分は保育園へのお迎えも行う。

日本はスウェーデンの1970年代レベルだという。30年以上かけて、女性が働ける社会を地道につくりあげてきたわけで、日本との差に歴然とせざるをえない。
(続く)

スウェーデンへ


随分日があいてしまいました。

その間に神戸でのフォーラムも無事終了。改めて、病院に限らずワークライフバランスの一番の基本は、「今働いている人がいかに働き続けられる仕組みをつくるか」ということに尽きるとあらためて感じました。普段から余裕をもった人員体制、全体の仕事量は変わらないとしても、頭数を増やすことで一人当たりの仕事量を減らすという、いわゆるワークシェアリングの考え方が現実問題とても重要だと再確認しました。
 
極めて正論なのだが、本当にいい組織をつくることが人が働き続けるための一番大事なことだと思う。
今年度もいよいよ終盤。来年度は、「いい組織をつくること」と「やる気のある人をつなぐこと」を両輪で実践していくことになりそうだ。
来週からはスウェーデンの病院・行政機関の視察へ。2歳の娘も連れて、一緒にお仕事させていただいている皆様とスウェーデンのワークライフバランスの実態を体感してきます!

神戸発 医療者の子育て支援!

医療者の方必見です。来年1月に、「神戸発 医療者の子育て支援」~ホップ・ステップ・ブラッシュアップ~ と題したフォーラムが開かれます。
ワークライフバランス先進病院として名高い
大阪厚生年金病院院長の清野先生のご講演をはじめ、医療機関におけるワークライフバランスを考える上でとてもたくさんのヒントが得られる内容だと思います。パパの視点も!ということで、「通産省の山田課長補佐、ただいま育休中」(日本経済新聞社)でおなじみの山田さんもお話されます。そして、ゲストに、「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」の主題歌を歌っておられる堅琴(ライアー)奏者の木村弓さんもお迎えします。
休憩中には、アロマコーナーも特設してありますョ。

子育て支援のフォーラムというといろいろありますが、今回は、病院という特殊な場所?における子育て支援のあり方を考えるにあたって、具体的かつおもしろい内容を!ということで、お仕事をご一緒させていただいている神戸大学病院の方々が、いろいろと智恵を出して企画されました。医療者の子育て支援のあり方を考えるヒントがたくさんつまっていると思います。 関西の方、是非ご参加ください!もちろん、託児(無料)もありますので、ご希望の方は、1月13日までにお申込みくださいませ。詳しくは、神戸大学医学部付属病院 D&Nブラッシュアップセンターまで! TEL 078-382-5266(直)

ホームベーカリー

朝、好きなパンがあるだけで嬉しくなる。余裕がある時は、ときどき酵母から作ってみたりしたけれど、それもなかなか大変。近くに買いに行けるときもいいが、それも忙しいとなかなか出来ず、結局、パンのない朝を迎えることもしばしば・・。こうなったらもう機械に頼ろうということで、ホームベーカリーを買った。このホームベーカリー、実に簡単に、焼きたてパンができる。こんなのが出てきたら、パン屋さんも大変だなあっと思う。

人⇒機械へ。家電なんてものは、基本すべてそうかもしれないが、われわれ世代は、生まれた時にはすでに洗濯機、炊飯器が当たり前の世代。

その意味で、ホームベーカリーというのは、ある意味”新鮮”だった。見事に、人の手間を、「機械」が代替した。

こうやって、人がする仕事の領域がどんどん狭まっていくのだろう。

先日も書いたが、ドラッグストアと調剤薬局の提携、薬剤師6年生教育にともない薬剤師確保にどこも躍起になっている。

今のところ、薬剤師という資格があれば、どこでもひっぱりだこ。

だが、そもそも、調剤という仕事は、どこまで「人でなければ出来ない仕事」なのだろか。もちろん、法的な規制があるから、人を減らして・・・なんてことはできないのだが。機械君にとっては、なかんか魅力的な業務かもしれない。一昔前に、大手スーパーが無人レジ導入という流れがあったが、無人とまではいかなくても、人ではどんどん減らしていく傾向にある。ガソリンスタンドしかり。

『ほとんどの生き物は笑うことができない。笑うってすごい才能なんだ。』
本田があたらしく出した車のCMで出てくるセリフ。

他の生き物にも、機械にも、はたまた、他の誰にもできない領域をつくらないことには、仕事の確保はますます厳しくなる時代になってきた。

専門職としてのキャリア追求

先日、とある病院の看護部長さんと「看護の専門性」について議論。久しぶりに、看護の専門性、看護職でなければできないことはなんだろうか、という基本的な命題を真正面から考えた。専門職だからこそ出来ることってなんだろうか。

また別の日、とてもユニークな相談薬局を訪れた。商品はドラッグストア等では売っていないものばかり。丁寧なカウンセリングと商品説明なくしては売れない品ばかり。これぞ薬のプロだという領域の体現。

専門職だからこそ提供できる価値はなんだろうか。

薬業界は動きが相変わらず激しい。
今日も、マツモトキヨシと日本調剤が提携し、来年4月をめどに調剤事業会社を設立するとの方針をあきらかにした。マツキヨは2010年3月期に調剤併設店舗を現在の5割増の200点に増やす計画だそうである。

また、新しくできた「登録販売者」という資格も実際に動き始め、来年4月の薬事法改正にともない登録販売者による医薬品の販売も始まる。
一方で、六年生の薬剤師教育がスタートし、6年制卒業の薬剤師も数年で出始める。

激しい業界の動き。薬剤師のキャリア構築はある意味面白くなってきた。

薬剤師としてどういう価値を提供していくのか、どういうキャリアを積んでいくのか、それをつきつけられる機会がどんどん増えていくだろう。

薬剤師という職業は、女性の医師や看護師と比べれば、子育てと両立しやすい職業であると思う。
子育てと仕事の両立という観点でみると、時間通りに終わり変化のない業務の方がやりやすいのかもしれないが、それじゃあおもしろくない。
子育てと仕事を両立しながら「専門職としての価値」を追求していくことがおもしろい。

薬剤師の6割は女性。
子育てと仕事の両立しながらも、薬剤師としてのキャリアを追求していく女性が今後ますます増えていくと思う。

専門職としての生き方を真剣に追求する女性医療職を支援し続ける、それが私の専門職としてのキャリアの追求。新しい展開をすすめているが、変化が激しいだけにおもしろい。

徹底した予防歯科医院

四国に、徹底した予防歯科を展開されている、とてもユニークな歯科医院がある。

何がユニークか?
まずはその徹底した食事指導。
初めての診察では、初診の検査が2時間。
その後別室でカウンセリングが1時間
そして、その後に歯科医院に併設されたマクロビオティックカフェで、食事付きの食事指導が3時間(!)。
詳しくは、 食養塾参照


とにかく徹底している。
昨今、予防予防とちまたでよく言われるが、結局予防の基盤は、日々の習慣であり、
「歯」の予防といえば、その根底にはやはり「食生活」がある。
そのことに、徹底して実践的に取り組まれている歯科医院は日本でもほとんど無いだろう。
だから全国から患者が集まる。
だから自費でも成り立っている。
理念を徹底して実践している歯科医院はすばらしいなあっと改めて思う。
今回この松見歯科の方の話を聴く機会があったのだが、当然院長である松見先生がメインで話されると思いきや、現れたのは、数名の歯科衛生士の方々。聞けば、歯科衛生士のスタッフが全国をまわられて講演されておられるとのこと。

歯科医院のスタッフのレベルの高さにも驚きである。

都市部以外の自費診療はなかなか成り立たないといわれているが、人口50万人にも満たない高松市で成り立っているこの歯科医院。日本的予防歯科医療のひとつのモデル事例でもあると思う。

世界的にみると、予防歯科といえば、スウェーデンなのだが、さて、スウェーデンの予防というのももっと具体的に掘り下げていこうと思う。来春、スウェーデンの予防歯科視察を予定しているので、またいろんなアイデアがもらえそうだ。

写真

9月はいろいろ立て込んでいたせいか、久しぶりに、どかんと体調を崩してしまった。。。ようやく復活したと思ったら、今日からもう10月。ホームページの写真をとった頃はまだ1歳に満たない娘も、今月で1歳8ヶ月。そろそろ写真をかえようと思い、これを機に、写真家の橋本和典さんに家族写真を撮っていただくことにした。光の使い方、表情の捉え方、さすがプロです。というわけで、そろそろ歩き始めた娘の写真に変えようかと思います。

夏休み

今年の夏休みは、長野~新潟をめぐってきた。
途中、以前から気になっていた長野の宿シャロムヒュッテに宿泊。平和な山小屋(シャロム=平和、ヒュッテ=山小屋)という名前のこのペンションは、少しユニーク。
ペンション横にある3反の畑で野菜を育て、庭にはコンポストトイレがあったり、いわゆる「自給自足系」。
もちろん宿自体もご主人が3年がかりで自分でつくられたという。
朝7時からのエコツアーでは、長靴をはいて畑に赴く。「この畑、耕さないのにふかふかでしょう。なんでだと思う?」なんて問いが、参加者になげられる。私も含めて、畑になれない参加者の多くは、わからない。ご主人は丁寧にその理由を説明してくださる。へえ~の連続。
自然作用にまかせて余計なことをしない「自然農」では、ふわっと土をもるだけ。太陽と水と空気を糧に、土の中の微生物たちもがんばって、立派な野菜が出来るのだから、不思議。
現代の経済の仕組みに依存しないこのようなところは、原油があがろうが、食物が高騰しようが、関係ないのだろう。生きる上で必要なものは、必要なだけ、自分たちで作り出し、加工していく。そのたくましさに比例して、都会人である私たちの貧弱さが露呈するという感じ・・・。

そういえば、昨年もこの手のお宿に泊まった。岡山にある百姓屋敷わらという宿だ。こちらも、まあ、変わっている。
どちらも、オーナーの強烈な個性とポリシーが感じられる。

原油高、食料高騰と毎日メディアが騒いでいるけれど、上記二つの宿にとっては、そんなことはほとんど関係ないのだろう。何かを前提にした生き方というのは、その前提が崩れた時にとてももろいものなのだと思う。先日のクローズアップ現代は、米国のサブプライムローン問題に始まる経済の変貌・危機について特集だったが、貨幣を軸にした信用経済が少しづつ危うくなっている今、「何があっても生きていける力」というのは今まで以上にシンプルになってきているのだろうなあっと思ったりした。

少しだけ時代が、前か後ろに進んだように感じたヒュッテでの時間でした。

体力的→精神的→金銭的

聞いたときに、なかなか上手い表現だなあっと思った。 子どもが幼いうちは、「体力的」にしんどい
やがて思春期くらいになると、精神的にゆれる姿をみて、「精神的に」しんどい
そして、最後は、受験、大学進学等の「金銭的」にしんどい
子育ては、体力的に→精神的→金銭的にしんどいもの。

子育てがひと段落してから・・・・、というが、結局いつになっても「楽」になることはないようだ。子どもが小さいうちは、なんとか仕事と子育てを両立しても、小学校にあがったら子どもの勉強のサポートなどで仕事をやめる母親が結構いるようである。「今しっかりみておかなきゃどうするの?」というまわりからのプレッシャーも実は、子どもが幼い頃より強くなる・・・・らしい。
(子どもの出来が母の価値、みたいに取り上げられる風潮もどうかと思うが、それが世間一般のよくあるあり方なのだろう。子どもを育てながら、自分の価値、メンタリティーがどのように変化していくのか、自分のことながらとても興味がある・・・・。)

子育てと仕事の両立という課題は、 実はとても長期にわたってついてまわる話だ。

ますます厳しくなる労働環境。度重なる物価高。一人の収入でやっていけなくなってきた時代。女性も働くことが「必然」となってきた中で、仕事と子育ての両方に対するブレない自分なりの指針というものが、ますます必要になってきているのだろうと思う。ここまではやれる、ここからはやれない。これだけは譲れない、みたいな。
同時に、それをサポートする組織側の仕組みももちろん必要なのだろうだが、つきつめていくと、やはり「仕事に対する自分なりの価値」をどうとらえているか、ということがとても重要なのだと改めて思う。

スウェーデンの歯科事情

7月からスウェーデンの歯科に関する規定が変更になった。ざっというと、以下の3つ。 ①歯科治療手当金の支給
②歯科医との治療計画の取り決め
③高額治療の補償金

①は、年齢に応じて、歯科治療にかかわる費用を一定額補助されるというもの。例えば、29歳以下の人には、歯科治療費として年間5000円強が支給される。日本でも子どもの予防接種が無料になったりするが、それの歯科治療版といったところだろうか。
②は、3年間は一定額で基本的な治療(検査、歯石除去、治療など)を行えるという仕組み。
③が一番面白いと思う。これは一定以上治療コストがかかった際に、国定める機関(Försäkringskassanが一定額以上は支払うという仕組み。歯科医院はそれぞれ独自に価格設定ができる。また患者に対して、診断、治療方針と治療根拠、代替治療法、いくらの補償金(キャッシュバック)が得られるかということを提示しなければいけない。2009年からは、歯科医院ごとの設定価格がインターネット上にオープンになる予定だそうだ。

要するに、スウェーデンの歯科治療は、
◆ 予防的に歯科医院にかかるインセンティブがあり、
◆ 歯科治療にかかるコストが予測可能(歯科治療にめちゃくちゃお金がかかることはない)

日本だと保険外治療を選択すればかなりの費用が発生する。(例えば、保険外で前歯をいれると1本10万前後くらいする・・・)
また、「なぜその治療がよいのか」「どの程度のスケジュールで行われるのか」
それらを合理的に説明してくれる歯医者もまだあまり多くは無い。

病院で使用されているクリニカルパスなどは歯科の治療では是非使っていただきたいと
思うがパスを導入している歯科医院もそれほど多くない。

スウェーデンという国は、極めて合理性を重視する国である。「良いと考えること」を実現するための合理的方法をシンプルに編み出していく。それを支える国の仕組みとして、社会主義的保障制度がある。

はじめての家庭訪問

娘(1歳4ヶ月)の保育園の家庭訪問があった。小学校の家庭訪問ならまだしも、保育園の家庭訪問というのはめずらしいのではないかと思う。いつも見てくださっている担任の先生がふたり、夜に来てくださり、日々の娘の様子についてとても丁寧に教えてくださった。夫も早く帰ってきてふたりで先生をお迎え。自宅で、園の先生に会うというのは、娘にとっても新鮮な喜びのようで、終始いつも以上のはしゃぎっぷり。
「昔ながらの赤ちゃんらしい赤ちゃんですね」といってくださったのが、なんだかとても嬉しかった(最近は情報過多なのか、ちょっと大人びた?赤ちゃんが増えてきているそうな・・・)

先日七夕もひかえたある日、「短冊にお願いごとを書きましょう」と園から宿題があった。まだ字はもちろん書けない娘にかわってお願いごとを書こうと考えてみるものの・・・・・実は浮かばなかった。1歳ちょいの赤ちゃんにとって「願い」ってなんだろう・・・・と考えると、実は、未来に対する願いなどまだなくて、ただあるのは、「今への感情」だけなような気がした。
ということで、「いつもありがとうございます」と書いた。
願いとか希望という未来への思いは、本来持って生まれたものではなくて、「我」の芽生えの後に、人が抱く「欲」なのだろうなあっと改めて思ったり・・・・。
今週末は七夕。娘の短冊ももう飾られているかな。
娘の話題を取りとめもなく・・・・。

いつから働くか

妊娠・出産をきっかけに、女性の多くが仕事をやめる。厚生労働省の「第一回21世紀出生児縦断調査」によると、第一子出産の1年前には、約74%の女性が仕事についているが、出産後半年までにその中の67.4%は仕事をやめている。(私も出産を機に前の会社を退職したので、この数字の中に入る・・・)。
いったん仕事を離れても、今の女性は多くが「いつかは仕事に復帰する」と思っているだろう。
そうなると、「いつから働くか」というのは、なかなか悩ましい問題。

自分の場合を考えてみると、会社をはじめることは、妊娠前から決めていたものの、タイミングをどうするかについて、確かにとても迷った。「当分は仕事は無理なのでは?」といわれ、そうかもしれないと思ったりもしたが、やっぱり仕事を始めようと思って(周囲の協力もたくさんあってのおかげですが・・・・)娘が生後半年くらいから、少しづつ動きはじめた。

「いつから働きはじめるか」というのは悩ましい問題。

子どもは3歳までは母親が傍にいて、育てるべきという、いわゆる3歳児神話もある。
結局のところ正解などないのだが、仕事への復帰という面で子育てしながら働く医師や看護師の方と話していると、「細くでもつながっていること」がとても大切なのだと実感する。
医師であれば、週1回の外来勤務をする、あるいは、研修に参加など少しでも臨床あるいは研修に携わることが結果としてスムーズな復帰につながっているケースが多い。同時に、精神面での焦りや不安に対しても、「細くでもつながっている」ことが良いバランスで作用しているようにも思う。
少しづつスタートする中で、「やれるバランス」を見出していくのだと思う。結局、正解などないわけだから、やりながら、自分なりのバランスをつかんでいくしかないのだろう。

ある病院では、小学校入学を機に仕事を再開された看護師の方がいたが、結局は子どもへの負担が多くて辞めてしまったという。
「小学校入学くらいに仕事を再開するのは、実はずっと仕事を続けているより子どもにはストレスになることが多いのよ」そう管理者の方がおっしゃっていたのが印象的だった。

ブランクの長さに比例して、それを乗りこえるのに必要なパワーも大きくなるのだろう。

医師も看護師もいったん潜在化してしまうと、復帰するのは本人も病院側もどちらも大きなパワーがいる。潜在化させずに、やめさせずに仕事量をへらしてでも続けさせることが大事な課題になってくる。

そのような、「働きつづけられる環境づくり」が、結局は「従業員満足度の向上」につながっていき、「質の高い人材の確保」につながり、「質の高い医療の提供」
につながる。いや、つながっていかなくては、医療現場はまわらない。
昨今の女性医師・看護師不足にともなう子育て支援の充実の流れは、医療現場の働き方改善の、一番最初の皮切りなのだと思う。


女性医師の仕事と子育ての両立

昨日、厚生労働省は「安心と希望の医療確保ビジョン」の報告書の中で、医師不足解消を進める政策を打ち出した。これまでは、医師は地域や診療科ごとに「偏在している」という見解だったが、82年以降で初めて「医師が不足している」という見解になった。その医師確保の対策のひとつに、「女性医師の離職防止・復職を支援」もある。国家試験合格者に占める女性の割合は30%をこえて、女性の医師はますます増えている。
「女性が出産・子育てをへても医師として働き続ける」ということは、医師を確保していく上でもとても重要な課題。

「女性医師の仕事と子育ての両立」
その課題に対する支援策を考える中で、女性医師の方々にヒアリングをおこなっている。その中で最近よく思うのは、「具体的な事例・ロールモデルの提示」が重要なのだろうということ。
子育てしながら医師としてのキャリアも積んでいく、そのあり方は実はいろんなパターンがあるのだろうが、状況によっては「前例がない」中で、悶々としたりあるいはどちらかを断念せざるをえないケースがあるように思う。研修医時代に出産するととても大変だというのも現実。ただその具体的現実を、事例として提示していくことが、「やれる」ということの提示であり、キャリアの具体的な形成の支援になると思う。
一方で、もちろん、就労形態の整備、保育所の整備、研修制度の整備、など「環境整備」も必要(当たり前・・・)
ただ、「自分の意志や仕事に対する考え方」が実は一番根底で働き続けるかどうかの判断軸になっているところだろうから、そこをじっくり培えるような十分な情報提供の仕組みが大事だと思う。
 

厳しい時代だからこそ・・・

歯科医院、美容院、コンビニ、ドラッグストア、お寺・・・・この中で一番店舗数が多いのはどれだと思いますか?
美容院:約21万
お寺:約7万5000
歯科医院:約6万7000
コンビニエンスストア:約4万1000
ドラッグストア:約1万5000

圧倒的に美容院なのですが、実は、お寺と歯科医院はコンビニよりたくさんあります。お寺はさておき、(でも、お寺がこんな数あるのも驚きですが・・)歯科医院について、平成15年の医療経済実態調査によると、歯科医院の利益(収支差額)は、平均1ヶ月あたり120万(歯科医師一人が常勤の比較的小さな歯科医院の場合)。歯科医師の年収にすると800万ほど。
歯科医師というとこれまでは、安泰な恵まれた職業のような印象が強かったが、これからはますます厳しくなるだろう。歯科医師の5人に1人は年収300万円以下のいわゆるワーキングプアともいわれている・・・。
そのような歯科医院過剰な時代ではあるが、毎年約2300人が新たに「歯科医師」となる。歯科医師総数は、約9万5000人(平成16年10月現在)。そのうち、約6割が診療所を開設あるいは引継ぎ、代表(院長)となっている。歯科医師の多くは、将来自分の城をもつことを夢見て、厳しい実習や勉強を乗り越えるのだろうが、今後は「開業」することが今以上に厳しくなるであろう。

でも、厳しい時代だからこそ、本物が求められるのだと思う。昔のように一日50人が当たり前なんて時代ではなくなってきた。一日15人、20人をどうやって確保するか、それが大変な時代。思えば薬局も同じだ。昔は飛ぶように売れた時代があったという。それが今では大手ドラッグストアチェーンのあいつぐ進出で、町の薬局は大変厳しい現実にぶちあたっている。ただそのような中で、薬局経営を追求し本物の価値を提供している薬局は、実はやはりお客がとぎれない。

厳しい時代だからこそ、自分が求めることに本気で向き合わねばやっていけなくなってきた。ヨーテボリー医療カンパニーで歯科事業を展開しようと思ったのも、ひとつにはスウェーデンの徹底した予防歯科医療を日本に広めたいということ、もうひとつは、この厳しい時代にそれでも思いをもって自分の歯科医院を開業、あるいは改善しようとする歯科医師の先生方をサポートしたいということからだった。

厳しい時代だからこそ、強い思いをもった歯科医師が生き生きできる時代だと思います。
日本歯科経営学院は、思いをもった歯科医師を、技術と経営の双方から支援します。

ページの先頭へ